★ショートストーリー.チェリーボーイの寿命vol.3★

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幸子が現れたその日から、サキュバスと童貞の奇妙な同棲生活が始まった。

 

「なんで一緒に住む必要があるかなぁ」

「あなたに変な虫が寄り付かないように見張っているの」

いつのまにか幸子はスーツから暖かそうな冬着になっていた。

「この歳まで童貞の俺に今更付く虫なんてあるかよ」

「虫っていうのは女のことじゃないわ、あなたの魂を狙う輩のことよ」

予想だにしない答えに童貞は閉口した。

 

「童貞くんは自分の価値がわかってないね。このご時世30歳まで純潔を保つ魂自体がまず珍しい。加えてあなたはキリストと誕生日が同じなのよ!こんなプレミアってある??」

全く嬉しくないプレミアである。

「ところで魂を取るって具体的にどういうことなの?」

「端的にいうと『死』ね」

「よく分かったよ、僕は全力でその運命を回避しなければならない」

「ねぇ、今更なんとか出来ると思ってるの?それとも目ぼしい相手がいて?」

「例えいたとしても言わないね、だって君は邪魔するだろう?」

「サキュバスは人間の恋仲には手出しできない仕様なの。だから安心して教えて。目ぼしい相手はいるの?いないの?」

もちろん、居るはずもない。

「ほっといてくれ!とにかく25日までに童貞を卒業すればいいんだろ、こんちくしょー!!」

 

命がけの彼女探しが今、始まる

TO BE CONTINUED…

Waiting for some1 to wake me up.