★ショートショート.職場適正化推進部 潜在意識調査課final★

前回までのあらすじ

  

 

★★★★★★★★★★★★★★★★

さぁ、ここまで3人の意見を聞いてきました。休職の原因とは果たして何だったのでしょうか。

  • 担当者が仕事を抱え込みすぎた
  • やらなくていい仕事が多すぎる
  • 上司の采配ミス

 
経験値が低いなぎには何とも判断が付きません。ここは我らがぶっちょさんに

相談してみましょう。

 

File4: 職場適正化推進部 部長

休職の理由なんて人それぞれだからな。一概に理由なんて見つけられないさ。それにしてもこの二人は正反対でおもしろいな。お互い爪垢煎じて飲めばいい感じになるんじゃないか?

 

 

なんと適当な返答でしょう。

しかしここは我らがぶっちょさんです。

それなりの算段があって言っているのかもしれません。ここはひとつ、爪垢を煎じてもらいましょう。

 

 

File5: 両者対面

チャラ「ふざけんな、他人の爪垢汁飲む奴がいるか」

もりもり「同感です」

チャラ「守男はちょっとぐらい飲んだ方がいい。少しは俺を見習え」

もりもり「何を言うか。君みたいに無責任な人間は係長の風上に置けない」

チャラ「無責任じゃない、必要な取捨選択さ」

もりもり「ベストを尽くせ、全力を出し切る努力をしろ」

チャラ「今時体育会ノリは古いぜ、守男。流行はワークライフバランスだ。働きすぎて倒れたら元も子もないんだよ」

もりもり「お前がやらなかったその仕事、誰かがやってるんだ。お前のせいで誰かの負担は増えているんだ!」

チャラ「いいや、守男。俺がやらなかった仕事は誰もやらないぜ。誰にもやらせねぇよ。誰にも、俺自身にも、負担はさせない。もちろんお前にも、守男。

だから戻ってこい。今の俺なら、お人好しすぎるお前の盾になってやれるよ。降りかかる業務を振り払ってやるよ。

でも以前の俺はそうじゃなかったよな。自分のことしか考えてなかった。お前が言う通り、俺がやらないと決めた業務は多分お前に回ってた。その結果お前がオーバーフローして、だから俺のせいだよなこうなったのは。本当に悪かった。

でももう大丈夫だ。今度はお前のことを守らせてくれ。だから戻ってきてくれよ、守男!」

 

この後の2人の抱擁は、中年係長同士とは思えない熱いものになりました。

具体的な復帰案は2人に任せるとして、なぎはひとまず報告に向かいます。

 

File6:部長へ最終報告

そうか、森さんは復帰することになったか。潜在意識調査が出来たかどうかはともかく、1人の社員が職場復帰できて良かった。

え?本当に煎じて飲ませたのか?飲まなかったよな、だよな。爪垢飲ませたぐらいじゃ性格なんて変わらないさ。

森さんが休職したことで伊香さんの部下管理の考えが変わった、茶羅知さんの仕事スタンスも変わった。おもしろいことに森さんの休職がきっかけで2人の人間が変わり、それによって森さんは復職できた。まるで2人の人間を変えるために仕組まれた休職だと思わないかい。もちろん森さんにそんな意識はなかったと思うが。

いずれにせよ休職は休んだ本人だけの問題じゃない。組織の問題だ。そこの所を踏まえた潜在意識調査が必要だな。

 

最後はぶっちょさんのもっともらしい言葉で締めていただきました。

以上、職場適正化 潜在意識調査課の報告でした。

 

 

みんなも疲れたら、休もうね〜

 

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ほんじゃね

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