★ゆとりと団塊の365日 8月★

ゆとり団塊

前回までの話はこちら

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8月も終わりが見え始めた蒸し暑いとある一日、ゆとりたちはクーラーを効かせた応接室で社史編成のためのOBインタビューを行っていた。

 

ゆとり「インタビューは以上です。

本日はお忙しい中ご協力頂き、ありがとうございました」

OBを見送るためにゆとりが立ち上がると団塊が手で制した。

団塊「俺が送っていくよ。積もる話もあるしな」

 

団塊とOBが出て行き、部屋にはマドンナと二人きりになった。

時計を見やると予定より1時間もオーバーしている。

ゆとり「すみません、マドンナさん。すごい時間押しちゃって…」

これも団塊のせいだとゆとりは思っている。

予定していた質問以外に口を挟みすぎるのだ。

挙句話が脱線しまくって時間が延びてしまった。

 

マドンナ「いいのよ、今日はこの後打ち合わせもないし。それになんて言うかな…」

言うのを躊躇っているのか、マドンナはしばし口を噤んだ。

マドンナ「なんて言うかな、団塊さんとゆとりくんがうまく噛み合ってなくて、それが時間ロスかなって」

完全なる団塊のせいだと思っていたゆとりには納得できない言葉だった。

ゆとり「噛み合ってない、ですか…」

マドンナ「うん。ゆとりくんは予定の質問を終わらせるのことに一生懸命でしょう?

でも団塊さんは相手の話を聞き出すことに注力していると思うの。

今日のインタビューの中でもOBさんがもっと話したがっているのを遮ってゆとりくんが次の話題に移ってしまったな、と思うシーンが何回かあったの」

 

団塊「さすがはマドンナちゃんだ。問題の本質が見えている」

いつの間にか団塊が戻ってきていた。

団塊「さらに掘り下げると、社史制作に対する二人の意識の違いだ。

俺は意味のある仕事をしようとしている。

ゆとりにとっては義務と作業でしかない。

だから相手に合わせたフレキシブルなインタビューができないのさ」

 

団塊「何度も言わせるな。仕事と向き合いやがれ」

団塊は吐き捨てるように言い残すとノートを持ってすぐに部屋を出て行った。

 

TO BE CONTINUED…

 

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