桐野夏生『OUT』|主婦が「OUT」していく物語。社会の暗部。

こんにちは、なぎさです。

今回は桐野夏生さん著作、『OUT』をご紹介させてください。

国内では日本推理作家協会賞を受賞、さらにはアメリカのエドガー賞にノミネートされた作品です。

動画でサクッと紹介

動画で紹介しています。3分半で終わります。

[書籍紹介]『OUT』桐野夏生

あらすじ

東京郊外の弁当工場にて、主婦たちは深夜パートの作業をこなしていた。香取雅子42歳はリストラと家庭崩壊、吾妻ヨシエ51歳は認知症の姑の介護、城之内邦子40歳はカードローンや街金の多重債務、山本弥生30歳はギャンブル狂の亭主から受ける暴力と、それぞれ4人は悩みを抱えていた。そんな中、弥生は夫がマイホームの頭金にしていた貯金をバカラ賭博で使い果たしたことに激高し殺害してしまう。雅子は弥生の窮地を救うためにヨシエと邦子を引き込み死体をバラバラにしたうえでゴミ集積場に分散投棄し証拠隠滅を図るが―

Wikipedia

舞台はバブル崩壊後、90年代

本書が出版されたのは1998年、今からおよそ20年前です。

89年にバブルが弾け長い不景気真っ只中の日本社会。

主人公たちはそんな社会の底辺で生きている人たちと言ってもいいかしら…うん、そんなに語弊ないと思う。

時給がいいからと選んだ深夜工場のパート。金も学歴もない。家族はあるけど愛はない。あるのは出費ばかり。抜け出したいけど抜け出せない、他に選択肢がない。

あれ、これ現代の底辺と変わらんくない?20年も経つのにね。

生活、人生への絶望感が生々しくって、胸が塞ぐ物語だけど飲み込まれて読み進めてしまうのです。気持ちが落ちてるときに読むのはやめたほうがいい。

天罰はあるのか?考え及ばぬラスト

人生や人体解体の生々しさに慄きながらも、スリリングなストーリー展開に目が離せなない物語です。

それぞれがどんな言い訳で己を納得させるのか。警察の捜査から免れるのか。天罰は下るのか。

ラストはね…予想外っていうか、誰も予想できんろ、こんなラスト。

あぁ、とにかく人間の闇は深すぎて怖い

2002年映画化

見出しの通り、2002年に映画化されています。

メインキャストは以下の通り。

香取雅子:原田美枝子
吾妻ヨシエ:倍賞美津子
城之内邦子:室井滋
山本弥生:西田尚美

年齢制限はないみたいだけど、解体のシーン大丈夫かな…?

あと、原作と結末が違うみたい!

「ぞわぞわしたい」「スリリングな物語読みたい」そんな人におすすめの一冊です。気持ちが後ろ向きの時は読んじゃだめ!

ところで表紙は肉切片か血管を表現しているのかな…?ごくり

じゃあ…読んでみてね。グッドラック。

ほんじゃあね