『青春の門 筑豊篇』五木寛之|いつの時代も変わらぬ「青春」 

こんにちは、なぎさです。

本日は五木寛之さん著作『青春の門 筑豊篇』をご紹介させてください。

大人の心にも響く、青春小説の金字塔です。

あらすじ

福岡は筑豊に住む伊吹信介。彼の幼少時代から、18歳で上京するまでを描く。

性の目覚め、大人への憧れ、見えぬ人生の目標、大切な人との別れ。

時代は変わっても誰もが経験する心の揺れを、リアルに描き出す。

誰もが経験する「青春」

物語の舞台は戦中・戦後。今と随分時代背景は違います。

だから炭鉱の状況とか、学校の制度とか、理解できないところもありますが

いいんです。この物語で時代背景は気にしなくていいんです。

<おれはこれからどんなふうに生きていくのだろうか?>

信介は雑草の茂った道にぼんやりたちすくんで考えた。

<人間が生まれてきて、死んでいくのは、いったいなんのためだろう?>

『青春の門 筑豊篇(下)』五木寛之

 だが、信介のいまの最大の関心は、自分が何を本当にやりたいかがはっきりつかめない点にあったのだ。

<中略>

小さな望みならいくらでもある。東京へ出て、あれもしたい、これもやりたいという気持ちもある。だが、具体的に自分の人生をささげつくす対象が彼にはつかめないのだった。

『青春の門 筑豊篇(下)』五木寛之

どうでしょう。みなさんも覚えのある「もやもや」でしょう?

この気持ちを経験した人なら、本作に心揺さぶられることでしょう!

もう一つ、青春と言えば避けて通れないのが「性の目覚め」。

本作でも詳細に語られています。男の子ってこんなに悩むんだ…。

息子がいる母親にも読んで欲しい。

早竹先生の名言、『仰げば尊し、我が師のチン』にはフフッてなった。

物語は続く…『青春の門 自立篇』

今回は『筑豊篇』をご紹介しましたが、『青春の門』はこの後も自立篇、放浪篇、堕落篇、望郷篇、再起篇…と続きます。

どのタイトルも気になる。胸にしみる内容を感じさせます。

筑豊篇を読んだ方は、是非続編も手にお取りください。

読み始めたきっかけ

私が本書を手に取ったのは、重松清さんの解説がきっかけでした。

重松清さん著作『読むよむ書く』で一番最初に紹介されているのが『青春の門 筑豊篇』なのです。

重松清さんが選ぶ小説50選。読書好きが手元に置きたくなるブックガイドです。

 おとなの読者には、申し訳ありません、謝っておく。でも皆さんにはぼくの解説なんて不要でしょう?とも付け加えたい。青春文学の金字塔だ。ベストセラーにしてロングセラーとなった小説はもちろん、映画化、テレビドラマ化、さらにはコミック化もされた『青春の門』に、いまさらなにを付け加える必要があるだろう。

『読むよむ書く』重松清

「え!なぎさはおとなですが読んでいません!」と慌てて手に入れた次第です。

『読むよむ書く』は重松清さんがいままで執筆してきた解説を集めたブックガイド。つまり『青春の門 筑豊篇』の解説にも同じ文章が載っていた。

これが不思議、『青春の門』を読んだ後では、また解説の味わいが違うんだよなあ…

『青春の門』読了後、そのまま既視感のある解説を読み、不覚にも落涙しました。「青春」が惑わすのはティーンだけじゃない、大人だってずっと「青春」に振り回されるんだって思いました。

また何年か経ったら読み直そう。そう思う小説です。

青春の門(筑豊篇) [ 五木寛之 ]

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ほんじゃあね!