原田マハ『美しき愚かものたちのタブロー』ほぼ実話!国立西洋美術館設立までの冒険

こんにちは、なぎさです。

本日は原田マハさん著作、『美しき愚かものたちのタブロー』をご紹介します。

東京は上野にある、国立西洋美術館設立までの冒険記です。松方コレクションというのをご存知ですか?

本作は2019年度上半期直木賞の候補になった小説です。

動画でサクッと紹介

動画で『美しき愚かものたちのタブロー』をご紹介しています。3分半の動画です。

ほぼ実話!松方コレクションの物語『美しき愚かものたちのタブロー』原田マハ

あらすじ

「いつか日本に美術館を創る」、ヨーロッパで絵画収集を始めた実業家・松方幸次郎。

幸次郎の絵画収集に、アドバイザーとして同行する美術史家・田代雄一。

「松方コレクション」と共に、戦時下のパリに残された松方の部下・日置。

戦争、敗戦、没収、返還という長い時を経て、松方コレクションは日本へ感動を届ける。

ファンタジーのような本当にあった話

この小説は、松方コレクション自体、及び関係者の冒険記と言えるでしょう。

日本の若者に西洋美術を写真や模写じゃなくて実物を見せてあげたい、という熱い想いに心打たれます。

キーパーソンは松方幸次郎・田代雄一・日置釭三郎(コウサブロウ)の三人で、いずれも実在の人物なのです。

(「田代雄一」は矢代幸雄さんを指していると思われる)

小説の中で語られていることも、ほとんどが現実に起こったことです。

松方幸次郎

総理大臣の息子として生まれ外国の大学を卒業(戦前の時代に!)後は、乞われて川崎造船所(現在の川崎重工業)の社長に就任。

そしてめきめきと業績を伸ばしたところで、「日本に美術館を」ということで絵画収集をヨーロッパで始めます。

ドイツ帝国海軍の潜水艦設計図を手に入れる、というミッションも実話みたいですよ!

田代雄一(矢代幸雄)

松方幸次郎と絵画を見て周る「田代雄一」は、美術史家の矢代幸雄さんがモデルと思われます。

矢代幸雄さんは松方幸次郎さんとヨーロッパを周り、絵画収集に協力していたようです。

日置釭三郎

本書を読んだ当時は、作者のオリジナルキャラクターかな、と思っていたのですが、日置さんも実在の人物でした。

松方コレクションファンの間では有名な人物なのではないでしょうか。

それこそフィクションのような人生ですよね?

日置さんにとっては決して明るく楽しい冒険ではなかったけれど、彼のお陰でヨーロッパ絵画を楽しめる今があると思うと頭が下がります。

現実には奥さんが日置さんを見送る形になったようで、それがせめてもの慰めです。

有名な絵画・画家がたくさん出てくる物語です。

素晴らしい絵画と出会った時の田代雄一の感動ぶりに、こちらが感動します。

絵画好き必読の一冊です。

美しき愚かものたちのタブロー [ 原田 マハ ]

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どうして田代雄一だけ実名じゃないんだろう…?

知っている人がいたら教えてください。

ほんじゃあね!

▼関連動画

[直木賞]候補作全作読んだので書評・後編[2019年上半期]