三浦しをん『白いへび眠る島』カミサマは敵か味方か?

こんにちは、なぎさです。

本日ご紹介するのは三浦しをんさん著作『白いへび眠る島』です。

動画でサクッと紹介

動画で『白いへび眠る島』をご紹介します。5分50秒の動画です。

夏に読む本!『白いへび眠る島』三浦しをん

あらすじ

故郷の「拝島」へ盆の帰省で返ってきた悟史。迎えてくれたのは「持念兄弟」の光市。

拝島は閉鎖的な島で今も村総出の盆祭りが行われる。特に今年は神宮家の代替わりも兼ねた大祭である。

なのに、不穏な雰囲気が漂う村。

『あれ』の出現。神宮家次男坊の帰省。村外からの泊り客。

現実ではないモノが視える悟史は、迫りくるナニカを感じ取る。

夏の物語

なぎさが本書を読了した現在は2019年8月。今日も今日とてまさに猛暑日です。

ニュースでは連日最高気温の更新を報じいるし、外出すれば「殺人的猛暑とはまさにこのこと!!!」と心中叫んでいます。

さて、この物語はお盆の時期、まさに今この時期に読むにふさわしい物語です。

拝島の集落は人「が住むエリアより山エリアのが広い」、というまさに山と海に囲まれた村なのです。

自然の情景描写は素晴らしく、自然の青々しさに加え、都会のアスファルトジャングルでは考えられない「夏の涼」を感じさせてくれます。

避暑に読んでみてください!クーラーが入った部屋で読んでくださいね。

悟史「わからないことだらけ」

悟史は高校三年生。今は島外の寮に入っていて、本土にある高校へ通っています。そしてこ年が高校最後の夏休み。

そんな悟史には分からないことがたくさん。

古い村のしきたりはなぜ守られるのか。悟史がたまに視る不思議な存在はなんなのか。

そしてなにより、自分が今後どうしていきたいのか。

島に戻りたくない、とはぼんやり思う。でも島の外で何がしたいのか分からない。

就職するのか、進学するのか。それすらも自分の気持ちが分からない。

村のしきたりと霊感に関してはまったく共感できませんが、

自分がどうしたいのか分からないは、めっっっっちゃ分かる。

将来何をしたいのか、どんな風になりたいのか分からない。二十歳の自分が想像できない。どんなふうに生きたらいいのか分からない。

思春期って、先が見えないもやもやと不安を抱えていつも不安定だった、そしてイライラしてた。

皆さんも、反抗期や思春期は同じような感情を抱いていたのでは…?

せやけど、恥ずかしながら三十路を迎えた今でも、悟史と一緒なんです。

自分がどうしたいかわからんのです。

悟史と光市の友情が救い

閉鎖的な村、迫りくる人事を超えた存在、村人の軋轢、思春期の葛藤。

これだけの要素を抱えながら物語全体は明るくてきらきらしている、それもこれも「持年兄弟」である悟史と光市の素晴らしき友情のおかげです。

「持年兄弟」ってなに?という方は本書を読んでください。

「わからない、わからない」ばかり言っている悟史に比べ光市ははっきりぱっきり、どこまでもまっすぐで裏のない少年です。

年は悟史と同じですが、すでに村で漁師として働いています。小学生にして両親がいない、という過去を持っていますがそれを感じさせないあっけらかんとした性格です。

光市の性格を羨ましく思う悟史ですが妬むこともありません。逆に光市が悟史の境遇を妬むこともありません。

「久しぶり!」でも二人の距離はいつも同じ。

この、どこまでも明るい未来を感じさせる、安定した二人の友情が、物語自体も明るくしています。

もう一つの友情物語。荒太と犬丸

犬丸は苗字なのか、あだ名なのか?まぁ、そこんところは物語の本筋とあまり関係ないです。

荒太が「いぬ」と呼ぶところにきゅんきゅんします。

登場当初は病弱な荒太に、保護者的な犬丸。という印象でしたが、最後まで読むと印象は変わりますね!

やましいところの何もない王道友情「悟史と光市」に対し、こちらは秘密を共有しているかのような怪しげな雰囲気…これはこれで、とてもいい。ふふふ

二人の関係が気になる人は是非読んでくださいね。

カミサマは敵か味方か?

ところでこの物語にはその土地のカミサマが出てきます。

読了済のみなさんなら分かりますね?あのヘビースモーカーですよ🐕

結局敵なの?味方なの?どちらでもなかったですね~

人間みたいなカミサマ、好き。

白いへび眠る島

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本書で少しでも涼しく感じる夏にできますように。

ほんなら読んでくれてありがと~

ほんじゃあね!