葉室麟『鬼神の如く 黒田叛臣伝』武士に学ぶ会社員の心構え

こんにちは、なぎさです。

あなたの身近にもいますよね。

「言ってることは正しいんやけど、なんでそんな言い方やねん。腹立つわ」

と思ってしまう、上司・先輩。

分かります、分かります。いますもん。

私のことを思いやってくれたうえで言うてはるのは分かるから、うーん、どうしよ。悪者ではないんやけど。どういうスタンスで付き合おうかしらん?

という悩みに光明を与えてくれる小説でした。

あらすじ

日本三大御家騒動の一つ、<黒田騒動>を題材にした小説。舞台は江戸時代、三代将軍家光の時。

福岡藩の現藩主・黒田忠之は、かの有名な軍師・黒田官兵衛の孫。

官兵衛の時代から黒田家を支えてきた家臣の一つが栗山家であり、現在の栗山家当主が黒田家老も勤める栗山大膳である。

大膳が「主君に謀反の疑いあり」と将軍家に訴えた<黒田騒動>。(要するに仲間割れ)

しかし大膳のこの訴え、黒田家を守るための戦略だった…?!

大膳と忠之に見る上司と部下

黒田家を追われると分かっていても、命を賭して「主君黒田家」を守る大膳の心意気!
を語るべき一冊なのでしょうが、本記事では忠之視点にフォーカスしてお送りします。

忠之にとっての大膳

主君は忠之で、大膳はその家臣です。
しかし大膳は先代からの信も篤く、忠之の父親が死に際「息子は頼りないからフォロー頼むよ、大膳」と言い残すほど。
しかもできる男なんですな、これが。

会社員で例えるなら「定年退職した伝説的部長さんが再雇用で部下になった」みたいな。
もしくは「プロジェクトのリーダーになったけど配下にお世話になった先輩がいる」とか。

えー、やりづらーい!

しかもこの大膳さん、言ってることは正しいけど伝え方がいちいち癪に障る。

いますよね~、「俺、わざと嫌われ役やってますから」っていう上司や先輩。
まぁ確かにヘイト集めてくれてるから感謝なんですけど。

みんなのヘイトを一身に受けさせてすみません。

では私たち忠之的立場の準若手社員はどうふるまえばいいのか?

忠之がそのヒントをくれました。

忠之のすごいところは大膳に対して「あの無礼者!いつか切り捨てる!」と正直に言っちゃうところ。
なかなかこうズバッと言えるもんじゃない。

でも言って大丈夫みたい。

だって大膳は嫌われると分かってそう振舞っているから。
忠之の暴言は華麗にスルーです。

ちなみに、一見仲悪く見える大膳と忠之ですが実はとってもいい関係だと思うのです。
最後までいがみ合ってるけど。
どない風にいい関係かっていうのは、実際に読んでいただきたいのですが。

要するに、正直な気持ちを口にしていいんだよってこと

そうするといい関係になれるんじゃないかな。

人を呪わば穴二つ。竹中との知略合戦

本作の魅力の一つは、知略合戦です。刀より、頭脳戦。

この物語のキーパーソンの一人が竹中采女正(たけなかうねめのしょう)。
彼は、黒田官兵衛と並び称される軍師・竹中半兵衛の親戚です。

軍師として名高い両家が知略戦を繰り広げるのです。

池井戸潤さん著作が好きな人はハマると思いますよ。


いい顔してる人が裏ではえげつないことをしていたり、粘り強さが絶命ピンチから突破口を開いたり。

だけども、大膳の最大の強みは智力ではなく、志だと思うのです。

守るものは一つだけ。それを守れたらあとはなくなってもいい。

会社員も一緒やと思うねん。
あれもこれもと貪欲にならず、たった一つの強い志を持った人が活路を開くのかなって。

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ほんじゃ、気になったら読んでみてねー★

ほんじゃあね