『落日』湊かなえ|触れたくない、でも知らなければ進めない

こんにちは、なぎさです。

本日ご紹介するのは湊かなえさん著作『落日』です。

2019年下期の直木賞候補作ですよ。湊かなえさんのノミネートは4度目なんですって。

あらすじ

新人脚本家・千尋は新進気鋭の映画監督・香から脚本の依頼を受ける。

それは千尋が育った町で実際にあった殺人事件を扱った映画の脚本だった。

監督の香は事件被害者に対して特別な想いを抱いていた。

すでに終わった事件に対して香が何を知りたいのか、疑問を抱きつつも千尋は脚本のために事件の詳細を調べていく。

湊かなえさんらしいプロット

主人公は二人の女性。新人脚本家と映画監督。

そして一件の殺人事件を軸に物語は展開していきます。

事件の真相が気になる……というミステリー要素もあるのです。

物語は「香の過去」と「千尋目線の現在」を交互に行き来して進みます。

過去と現在のエピソードがちょうど六つずつ交互に並ぶという、なんともきれいなプロットです。

過去は変えられる

ミステリー的な楽しみ方ももちろんできますが、醍醐味は女性二人の心理的変化。

それぞれが、抱えた心のわだかまりと向き合います。

読了後思ったのは、知ることで過去は変えられるんだなってこと。

『マチネの終わりに』でも同じようなこと思たけど。

あぁ、愛するって素晴らしい。

心にわだかまっていることを、わざわざ掘り起こして深堀して知ろうなんて億劫だし傷付くのが怖くてひよるけど。

でも過去を変えるとすれば知るしかない。

必ずいい方向に変わるとは限らないけど。でもやらなきゃいい方向に変わる可能性もない。

あなたにも、わだかまり、傷、触れたくない忘れたいこと、ありますか?

事実は一つしかないように思われがちだけど、同じ出来事でも見る角度を変えれば違う一面が見えてくる。

「事実」の違う一面を知ることがあったなら、そのときは勇気を持って新しい事実を認めよう。

最後まで読んでくれてありがと~。ほんじゃあね~!

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