川上未映子『夏物語』|産むのは親のエゴですか?

こんにちは、なぎさです。

本日ご紹介するのは川上未映子さん著作『夏物語』。

2020年本屋大賞ノミネート作品です。

さくっと動画で紹介

動画でも紹介しています。8分ちょっとの動画です。

[書籍紹介]川上未映子『夏物語』

あらすじ

むせかえるアスファルトジャングル、東京の夏。そこで小説家として暮らす夏目夏子。

姪の思春期と身体の変化、更年期を迎えた姉の悩み、そして子供を持ちたいという夏子自身の願い。

子供を産むのは親のエゴなのか?

精子提供で生まれた逢沢と出会い惹かれる夏子。

未婚の夏子は願いを果たすのか。

女の物語

私が女だからでしょうか、非常に共感しながら読みました。

男の人はどういう風に読むんやろう?共感できるんかな?嫌悪を抱く人もおるんちゃうか?

思春期の体の変化(つまり初潮ね)に対する嫌悪感や未知の恐怖。

更年期を迎えて女を終えていくことへの焦り。

そして「自分の子供に会いたい」というどうしようもない衝動。

女の人生それぞれの局面での執着と言うか焦りと言うか、逃げられない心の鎖と言うか、そういうことが描かれています。

濃密すぎて、ちょっと息苦しいぐらいやった・・・

「産み」は親のエゴか

生まれてきたことを「よかった」と思っていない人が登場します。

産むことは親のエゴじゃないのか、そう問いかける声。

生まれた命がこれから体験する悦び・楽しみ・苦しみ・後悔・痛みは子供本人が負うもの。親は代われない。

生まれなければ苦しむこともなかった。生まれなければよかった。最初から存在しなければよかった。

そう思う人もおるかもしれん。それやったらなぜ生まれたんやろう。

なぜなら、親が産みたいと思ったから。

でもやっぱり産むことが間違えてるとは思えんよなぁ。

それは結局私が恵まれた人生を送ってきたからなんやけど。

悲しいことより楽しいことが多いって思ってるからなんやろうけど。

産んだ子供が同じようにハッピーな人生を送れるとは限らないけど。

そんなイチかバチかの感じで幸せになれる方に賭けて産むのは無責任ですか?

でもやっぱり産むことがネガティブなこととは思えないんだよなぁ。

色んな選択肢がある現代で

「女は結婚・子育てして一人前。幸せ者」という時代は終わって、今はDINKSっていう言葉ができるぐらい生き方も自由に選べるようになった。

その中にシングルで子供を産む、という生き方もある。

やっぱり女は一度はグラッとくるやと思う。「我が子を見ない人生でええんか?」って。

両親が一緒に暮らしている方が子供に良い、という時代も終わっていくんやろうか。

本書では、精子提供で生まれて本当の父親を探している人も登場します。

片親が増えれば「父親を探す」という概念もなくなるんやろうか。いないのが当たり前、みたいな。兄弟いないからってめっちゃコンプレックスになることもないやん?

それやったら子供をもたない女性が増えれば、「子供ほしい」と悩む女性も減るんかな、と思いきや、それはないと思う。

「子供がほしい」これは女の永遠のテーマな気がする。

「生物学的な本能やから」それで片付けられたら楽やけど。

でもうちら人間やから。面倒な生き物やね。

最後まで読んでくれてありがと!ほんじゃあね!