読書記録『じんかん』今村翔吾

こんにちは、なぎさです。

今回ご紹介するのは今村翔吾さん著作『じんかん』です。

「人間」と書いて「じんかん」と読む。

人々の間。つまり人間が営む世の中のこと。世間。

2020年上期の直木賞候補作です。

あらすじ

戦国時代の武将・松永久秀(松永弾正)をモデルにした時代小説。

松永がどのように三好家で頭角を現したのか。

なぜ主君殺し、将軍殺し、東大寺焼き払いを決行したのか。

信長との関係はどうだったのか。

史実だけでは分からない、新しい角度で松永弾正という傑物を描いた作品。

読み易い時代小説

「時代小説は読むの苦手・・・」という方、結構いるんじゃないかしら?!

そんな方でも大丈夫、本作は読み易いです。

詳細な歴史の説明が少ないのが読み易さの鍵なのだろうか?

時代小説というより、一つのドラマとしてさくさく読めます。

まるで大河ドラマを観ているよう。

また本作は兵庫・大阪・京都・奈良が舞台になっており、関西在住の私にとってはそこも楽しいポイントでした。

歴史上の人物が身近な存在に

時代小説の魅力は歴史上の人物が人間臭く浮かび上がってくるところ。

本作では松永久秀という人物が色鮮やかに描かれています。

「裏切り者」「悪人」と評価されがちな松永久秀。

まぁね、事実だけ並べたら確かに悪人です。

仕えていた三好家の主君を殺し、息子を使って足利将軍を殺し、戦のためとは言え信仰を集める東大寺を焼き払う。

織田信長に仕えてからは二度も謀反を起こすという。

めっちゃ自己顕示欲強そうな人じゃないですか?!

でも本当にそうだったのか?

別の角度から見ると全く違う松永久秀像が見えてくる…!

『じんかん』で描かれている松永久秀はもうね、男の中の男。人格者。惚れるわ。

これだから戦国時代の武将って好き

人はなぜ生まれるのか

本作のテーマの一つがこれ、「人はなぜ生まれるのか」

理不尽が横行し、命が軽んじられている戦国時代。

優しい正直者は殺され、あくどい者が罰も受けずのさばっている。

こんな世の中に神も仏もいない。

こんな思いをするぐらいなら、どうして生きているんだろう。

どうして生まれたんだろう。

幼き松永少年はそんな思いを抱くわけです。

戦国時代とは比べ物にならないほど平和になった現代。

「神も仏もない」なんて思うような出来事もずっと減ったと思う。

だけど人々は今もなお「なぜ生まれたのか」という答えを探し続けています。

その辺のことは動画で喋ったのでよかったら見てください★↓

[読書記録]『じんかん』今村翔吾|直木賞候補

読んでくれてありがと!

ほんじゃあね!