[直木賞候補]『銀花の蔵』遠田潤子

こんにちは、なぎさです。

今回ご紹介するのは遠田潤子さん著作、『銀花の蔵』です。

2020年上期の直木賞候補に選ばれています。

動画でサクッと紹介

動画でサクッと『銀花の蔵』を紹介します。7分程度の動画です。

『銀花の蔵』遠田潤子|親と子は選べない、伴侶は選べる

あらすじ

絵描きのお父さんと料理上手のお母さん、そして娘の銀花。

三人で暮らす小さな生活。

だけどある日お父さんの実家に帰ることになった。

実家に帰って、お父さんは醤油蔵を継ぐのだ。

相性が悪いお母さんとおばあちゃん。

銀花と一つしか年が違わない意地悪な叔母さん。

画描きの夢をあきらめきれないお父さん。

醤油蔵で暮らすうちに明らかになる銀花とお母さんの過去。

「家族」という逃れられない関係は銀花の人生をどこへ連れていく?

家族の物語

全体を通して、家族との関係に立ち向かう銀花が描かれています

母親への気持ちに苦しむ前半部

自らの選択で家族を持ってからの後半部

親は選べない、伴侶は選べる、子は選べない

生きる限り誰もが抱いたことがある感情が本作の中に見つかります

親は選べない

親に対して葛藤を抱かない子はいないんじゃないかしら

それは成長過程において必要なことでもあるけど

(銀花の場合はお母さんの「とある癖」のせいで可哀想な葛藤だったけど)

「どうしてうちの親はこんななんだ」

「あの子の親みたいな人がよかった」

とか思ったことあるじゃろう?

親は選べない。産んでくれと頼んだ覚えもない

だから「どうしてこの親なんだ」と思う時の腹立ちは激しいもの

でもええねん

この葛藤を経ることで親を一人の人間として見れるようになるから

親を「欠点がある一人の人間」として認めることができる

親からの自立というやつですね

親も一人の人間なんやな、という考えの先に親孝行の想いが生じる

伴侶は選べる

家族の中で選べる唯一の存在が伴侶

だから伴侶に関しては「なんでこんなやつと」とか言うたあかんと思うねん

だって自分で選んでんから

「他人と家族になるって大変」

とたまに聞くけど、でもさ、自分で選んだ相手やねんから家族になれるよな

「望んだわけじゃないのに家族」ってわけじゃないねん、望んで家族になってん

子は選べない

子供を産むかどうかは選べるけど、どんな子を産むかは選べない

子は親を選べないけど、親も子を選べない

でも!

親は「産む」ということは選んだわけです

それは子供から「産んでお願い!」と言われたわけではなく、親自身の考えで産むと決めた訳です

子供は「産まれたくなかった」と思う時もあるかもしれない

だけど生まれてしまったからには生きるしかない

親が「産んでやった、育ててやったのに何を言うんだ?」と思うのはとても見当違いなことです

誰に頼まれたのでもなく親が望んで産んだのですから「産んでやった」という感覚はおかしいし、育てるのは当たり前です

血のつながらない家族

本作では血のつながりがない家族が登場します

でも家族なんです

家族になるって、血のつながりは関係ないんですね

結局は気持ちなのか

親は選べない、子は選べないって上記で書いたけど、

血の繋がりはないけどそれでも家族になろうと考えるというのは「選んだ」ことになるのだな

「家族になる」という決意が家族たらしめる

以上、家族の在り方について考えさせられる『銀花の蔵』でした

最後まで読んでくれてありがと!ほんじゃね!